理由は、前述のとおり、どんな結果になるにせよ「財政の崖」に対する不透明感は薄れていく可能性が高いからだ。そうなると、国内の消費、投資は拡大ペースを速めるだろう。

 また住宅部門では、低金利、所得の改善により住宅販売の回復傾向を続く中で、低い在庫率等を背景に、住宅投資は高い伸びを維持すると見込まれる。

 外部環境を見ても、今年は昨年よりも世界経済が上向く可能性が高い。減速が止まらなかった新興国経済は、足もとでインド以外は持ち直しの方向へ向かっている。中国は景気刺激策を着実に実施していく方針を示しており、電力使用量も増えている。新興国の復調に伴い、米国をはじめ世界経済の足腰も強まっていくだろう。

 2013年の米国経済を天気にたとえるなら、基本的には晴れ間が多く、雨が降りそうになっても結局は曇りで終わる、というイメージだろうか。

米国景気は年央にかけて持ち直し
日本経済もやや遅れて勢いを増す

――気になるのは、米国経済の動向が日本経済に与える影響だ。これをどう見ているか。

 日本の輸出も、米国景気に左右される格好になる。米国経済が年央にかけて持ち直していくのに従い、日本の景気も少し遅れて持ち直し、勢いを強めていくだろう。

 ただし、米国が財政問題により景気が悪化すれば、日本もリセッションは避けられない。米国の個人消費が落ち込むと、為替はドルに対して円高になるので、日本の米国向けの輸出は落ち込むだろう。それだけでなく、米国は世界の最終消費地なので、中国などアジア向けの輸出も落ち込むことになる。それらの影響により、日本経済は再びリセッション入りする恐れもある。

 ただ、現時点では米景気は徐々に加速する可能性が高いため、私は日本経済への影響を悲観的に見ていない。

―― 一方で、経済・金融政策を個別に見ると、日米間にはお互いの経済動向に影響を与えそうないくつかの要因がある。1つが安倍政権の誕生だ。政府・日銀が共同歩調をとり、2%のインフレ目標が掲げられ、大胆な金融緩和が進めば、円安・ドル高傾向が強まりそうだ。そうなると、米国景気を抑制する可能性もある。