ビジネスの現場では、人前でハキハキと話せる「社交的な人」が有利だと思われがちです。しかし、台湾出身で、超内向型でありながら超外向型社会アメリカで成功を収めたジル・チャン氏の世界的ベストセラー『「静かな人」の戦略書──騒がしすぎるこの世界で内向型が静かな力を発揮する法』（神崎朗子訳）によると、「内向的な人」こそ、冷静さ・思慮深さ・協調性といったビジネススキルを兼ね備えているといいます。
内向型の生まれ持った強みを肯定し、勇気づける本書には、「目からウロコの内容に感動した」「自分らしく生きていけばいいと気づけた」と日本中から絶賛の声が集まっています。
今回は、読者から寄せられた仕事や人間関係の質問に対する、チャン氏の回答を公開します。（構成／根本隼）
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Q. ミスをすると落ち込んでしまいます
読者からの質問 つまらないミスや失敗をしても自信を失わない「強いメンタル」を鍛える方法があれば教えてほしいです。
ジル・チャン氏 仕事上のミスや失敗が起きたときは、誰しもストレスを感じてしまうものです。内向型の人におすすめしたい “メンタル整理術”は、「外部要因でうまくいかなかったこと」と、「そもそも自分に向いていないこと」を分けて考えることです。
「失敗したのは全部私のせいだ」と自分を責めるのは簡単です。しかし、むやみに自己批判をしたからといって何かが解決するわけではありません。
私の経験上確かなのは、1つのものごとには、想像以上に多くの外部要因がかかわっているということです。ミスや失敗の原因が、いつも自分のせいだとはかぎらないのです。
なので、何らかのミスや失敗が起きたときには安易に自分を責めず、過去の経験と比較したり、チームメンバーと議論したりして、真の原因を探り当てましょう。
そうすれば、「外部要因でうまくいかなかったこと」と、「そもそも自分に向いていないこと」が見分けられます。前者であれば、次の機会に向けて気持ちを切り替えられますし、後者であれば、次からは他の人にその仕事を任せればよいのです。
そうすれば、むやみにストレスを溜め込むことなく、健全なメンタルを保つことができますよ。
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ここに紹介したことのほか、『「静かな人」の戦略書』では「静かな人」が持つ数々の長所と、それを十分に生かすさまざまな戦略を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
『「静かな人」の戦略書』とは？
『「静かな人」の戦略書』 ジル・チャン著、神崎朗子訳、ダイヤモンド社刊
本書は台湾出身、極端な内向型でありながら外向型社会アメリカで成功を収めた著者が書いた、「静かな人の潜在能力」を最大限に引き出すための戦略書だ。
ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグ、イーロン・マスク、ウォーレン・バフェットなど、ケタ外れの成功をしているビジネスパーソンの多くが内向型であるように、静かな人は、底知れぬポテンシャルを秘めている。
騒がしい言葉で埋め尽くされている世の中で、さまざまな場面で穏やかに人々を支えている「静かな人」たちが、その能力をいかんなく発揮するための秘密が詰まった本書、必読である。
