資料には向かうべき
ゴールと道のりが書かれている

 当たり前すぎて誰も教えてくれないことだが、プロジェクトはクライアントとの契約に基づき、指定されたスコープ(役務の範囲)、予算、納期が定義されている。そのため、どのような状態となればプロジェクトが完了したこととなるのかは、クライアントとの合意文書を読み込むことである程度想像しておくことができる。

 どんなプロジェクトにおいても必ず、クライアントが発注先であるコンサルティング会社に何をしてほしいのかを取りまとめた「要求仕様書」と、仕様書に対してコンサルティング会社が何をするつもりなのかを具体化した「提案書」が存在する。コンサルタントがプロジェクトにおいてやることは、原則としてすべてこれらの文書の記載に包含される。

 これらの文書をしっかり読み込んでおくことで、自身がやっている作業が「なんのためなのか」「どこに向かっているのか」「いつまでに終わっているべきか」のあたりをつけることができる。

 向かうべきゴールという前提情報を知っておくことは、作業スピードや確度に大きな影響を与えるため、プロジェクトに配属された直後に必ず読んでおこう。