「宿題をやらない子」を劇的に変える、親がするべき“3つの質問”とは日々の生活でもっとも親子バトルに発展しやすい場面といえば、「宿題をやったかどうか」ではないか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

仕事や家事をこなしつつ、子どもの勉強を見て…、そんな忙しい毎日を過ごしている時には子どもが素直に動いてくれたらどんなに助かるか…。しかし子どもは親の思うようには動いてくれません。そこで今回は教育家であり「見守る子育て研究所」所長の小川大介さんの著書『子どもの頭のよさを引き出す 親の言い換え辞典』(青春出版社刊)から子どもへの声かけのコツについて抜粋して紹介します。

ついつい言い過ぎてしまうのは、子どもを思っているからこそ

 子どもがまだ小さかったころは、やれ笑った、やれ寝返りができたと小さな成長を喜んでいられたのに、できることが増えていくにつれて「これくらいのことはできて当たり前」と思ってしまう。特に小学生になって学校の勉強が始まると、「学校の宿題はやるのが当たり前」「家庭学習は毎日やるのが当たり前」と考える親御さんは少なくありません。

「当たり前」と思うからこそ、できていないことにモヤモヤしたり、カッとなってしまったりする。そして「またやってないの!?」「本当に根気がないんだから……」などの、本当は言いたくない言葉を子どもに投げつけ、あとで「あんなこと言わなきゃよかった」と落ち込んでしまう。そんな日々に疲れを感じている親御さんはものすごく多いですね。

 でもそれが、親として当たり前の姿なのだと思います。

 不安もイライラも親の愛情の証なのですから、つい心ないことを言ってしまったとしても、ご自分を責めないでください。子どもを傷つけたと思ったら、「ごめん! お母さん(お父さん)、さっきはちょっと言いすぎた」と素直に謝ればいいだけのことです。

子どもが自分から動くようになる言葉がある

 ところで、「見守る子育て」を世に広めている私は「勉強反対派」なのではないか、という誤解をときどき受けることがあります。「子どものありのままを大事にするんだから、勉強を求めるのもやめたほうがいいんですよね」と。

 とんでもない! 子どもの将来の幸せに勉強が大切であることは、疑う余地もない事実です。子どもの幸せを願うなら、勉強にこだわるのは当たり前なのです。

 大事なのは子どもにその思いをどう伝えるかです。お互いが感情的にならずにすんで、気持ちよくすごせる言葉を選んでいく。

「ちゃんとやったの?」「○○しなさい!」という命令口調は子どものやる気を奪うだけでなく、親からの指示がないと動けない子にしてしまう心配もあります。子育てのゴールを「自立」と考えるのなら、子どもが自ら動けるような言葉を渡してあげたいですよね。

 ここで有効なのが「問いかけ」です。

 たとえばこんなケース。夕飯前に宿題を終わらせると約束したのにやっていない。または、いつまでもダラダラやっている……。

「早くやりなさい!」

「うるさいなぁ?わかってるってば!」

 日々の生活でもっとも親子バトルに発展しやすい場面といえば、この「宿題をやったかどうか」ではないでしょうか。

 親としては、学びの土台となる学校での勉強をおろそかにしてほしくない。一方で、「こっちは忙しいんだから、学校の宿題くらい自分でやってほしい」という親の都合もあるでしょう。仕事から急いで帰って、夕飯づくりや片づけなどやることが山積みなのに、思うように事が進まないとイライラしてしまう。これもごく自然な感情です。

 とはいえ、ここでイライラの感情をぶつけてしまえば親子バトルに発展するのは目に見えています。理想的なのは、子どもが自分から宿題に取りかかり、その間に親は家のことをやっておく。そのためには強く言いたい気持ちをいったん横に置いて、子どもの気持ちに寄り添うことが解決の近道になります。

子どもに「なんとかなりそう」と思わせる

 宿題を自分から始めようとしない。時間がすぎても終わっていない。このような状況のとき、大人は「できている」「できていない」で判断してしまいがちです。でも、ここではまず、“なぜ勉強に取り組めていないのか”に目を向けましょう。

 人生経験が豊富な大人と違い、子どもは「いつ、何をしたら予定までに終わりそうだ」という見通しを立てる力がまだ育っていません。また、何かをやり遂げなければならないとき、それが無事に完了するかわからないと不安になります(大人も同じですね)。

 なかなか宿題に取りかかれない子の多くは、「何から始めたらいいかわからない」「ちゃんと終わるか自信がない」という不安を感じていて、なおさら身体が動かないのです。

 そこでポイントとなるのがセルフイメージ。「宿題が終わっている自分」をイメージさせてあげると、身体が動きやすくなります。届ける言葉は「○○しなさい!」という命令ではなく、問いかけです。

 順番は次の3ステップで進めてみましょう。