あなたの文章、「悪文・駄文」になってるかも?マネするだけで「文章がうまい」と思わせるテクニックとは写真はイメージです Photo:PIXTA

取引先へのメール、ビジネス文書、プレゼン資料など、意外とビジネスマンは文章を書く機会が多い。どうせなら読んだ人に「デキる人」と思われる文章を書きたいものだが、そんな時に使いたいのが、バリエーション豊富な単語、熟語、構文などだ。マネするだけで普段の文章を洗練させられる言葉を、紹介する。本稿は、山口拓朗『マネするだけで「文章がうまい」と思われる言葉を1冊にまとめてみた。』(すばる舎)の一部を抜粋・編集したものです。

文章を書くことは
料理と同じ

「スラスラと文章を書きたい」
「読む人に確実に伝わる文章を書きたい」
「大人として恥ずかしくない文章を書きたい」
「文章表現のバリエーションを増やしたい」

 これまで、文章の書き方の本も何冊か読んだ。それなりに量も書いてきた。それでも文章力がなかなか伸びない……。

 そういう人たちには大きな共通点がひとつあります。

 それは、文章をつくり上げるために必要な「言葉」を持っていない、ということ。ここで言う「言葉」とは、単語、熟語、文法、構文などの要素をごちゃ混ぜにした「文章フレーズ」のことです。

 断言しましょう。汎用性の高い文章フレーズを身につけることによって、この先、あなたの文章力は飛躍的に伸びていきます。

 英会話を勉強するときに、いわゆる“フレーズ集”を役立てたことのある人もいるでしょう。文章フレーズは料理でいうところの「食材」です。手もとに食材がなければ、おいしい料理をつくることはできません。

 文章作成も同じです。文章フレーズという「食材」がなければ、おいしい文章(=伝わる文章)を書くことはできません。

 ところが、文章作成を苦手にしている人の多くが、文章フレーズの習得を疎かにしています。「日本に生まれ育ったのだから、勉強なんて必要はないのでは?」――もしかしたら、無意識レベルで、そんなふうに思っているのかもしれません。

 もちろん、小さいころから日本語に慣れ親しみ、スムーズに言語能力を高めてこられた人もいるでしょう。そういう人たちは、そもそも「言葉」への興味や関心が大きい人たちです。

 一方で、言葉に対してさほど興味・関心を持ってこなかった人たちのなかには、文章フレーズを適切に使えていない人が少なくありません(使えるフレーズの数も少なめです)。

 そもそも「話し言葉」より「書き言葉」のほうが、求められる言葉やフレーズの数が圧倒的に多い。場面に応じて、そのつど適切な文章を書くためには、何はさておき、使える「文章フレーズ」を増やしておく必要があるのです。

 本稿では、25年以上に渡ってプロとして文章を書き続けてきた筆者が、ふだん”当たり前のように使っている”基本的な文章フレーズの一部を紹介します。

 あなたにとって、それらは「基本的すぎるでしょ!」というものばかりかもしれません。しかし、「知っていること」と「使えること」の間には天と地ほどの差があります。