「バーベンハイマー」は、コロナ禍を受けてここ数年苦しんでいた米映画界がようやく回復するとの期待に火をつけた。しかし、かつて世界最大の映画市場だった中国で、この二つの新作映画「バービー」と「オッペンハイマー(原題)」に対する反応は冷めていた。1本は封切り直後の週末の興行成績が振るわず、もう1本は公開日さえ決まっていない。中国では映画興行収入が昨年の落ち込みから力強く回復している。勢いのない一部の業界とは対照的だ。しかし、米国の映画制作会社が必ずしも恩恵を受けるわけではなさそうだ。中国でハリウッド黄金時代が復活するには長い時間がかかり得る。構造的問題――中国特有のものと世界共通の問題――が存在するためだ。
映画「バーベンハイマー」沸く米国、沸かない中国
話題作「バービー」と「オッペンハイマー」、中国映画界の構造的問題浮き彫りに
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