動画投稿アプリを手掛けるTikTok(ティックトック)が、中国製品を販売するネット通販事業を米国で立ち上げる。米国で多くの利用者を獲得している同じく中国発のショッピングアプリ「Shein(シーイン)」や「Temu(ティームー)」に対抗する。米国はTikTokにとって最大の市場。事情に詳しい関係者によると、8月上旬にサービスを開始する。同サービスは米ネット通販大手アマゾン・ドット・コムの「ソールド・バイ・アマゾン」に似た仕組みで、TikTokが中国の製造業者や販売業者に代わって衣料品や電子製品、キッチン用品などの商品を保管・発送する。マーケティングや取引、物流、アフターサービスも担う。中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)が保有するTikTokは当初、出店者用プラットフォームを米国で構築する計画だったが、TikTokの将来を巡って政治面での不透明感がある中、出店する米企業が思うように集まらず、大規模なサービス展開を先送りしていた。