米フロリダ州在住の商業不動産ブローカー、サーシャ・ウィーセンさん(46)は就寝する際、40口径の拳銃をベッド脇の金庫に置いている。最近、彼は新型銃を予約注文した。それがあれば、金庫は不用になると考えている。その新型銃とは、コロラド州の新興企業バイオファイアが開発した9ミリ拳銃「スマートガン」だ。グリップ部の指紋リーダーまたは後部の顔認識カメラによって、許可されたユーザーと認められた場合のみ、銃を発射できる仕組みになっている。「大抵、私は新しい物好きだ」とウィーセンさんは言う。「このガジェット嗜好(しこう)があるからこそ買う気になったとも言えるが、同時に安全性の面も気に入っている」所有者しか発射できないようなテクノロジーを用いた銃を一般にスマートガンと呼び、1990年代以降、開発や議論がなされてきた。バイオファイアの「スマートガン」は、予定通り12月に出荷されれば、広く市販される初のスマートガンとなる。