米国債の格付けを引き下げるという1日のフィッチ・レーティングスの決定は、ウォール街と米政府に衝撃を与えた。しかし、それは驚くようなことだろうか。「トリプルA」から「ダブルAプラス」への格下げは、米財政の見通しについて楽観的過ぎる評価でさえあるかもしれず、政界への警告であるはずだ。ただ、その警告は無視されるだろう。フィッチは格下げ決定についてこう説明した。「米国の格下げは今後3年間に見込まれる財政悪化や、高水準で拡大しつつある一般政府債務負担、さらに過去20年間の他の『ダブルA』『トリプルA』格付けの国々と比べたガバナンス(統治)低下を反映している。その間に債務上限を巡る対立と土壇場での解決を繰り返してきた」
【社説】フィッチの米国債格下げ
「ダブルAプラス」への格下げは楽観的過ぎでさえあるかもしれない
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