酒造りのテーマは、低アルならぬ「軽アル」だ。クリアで爽快なアルコール感に味もしっかりあって杯が進む酒。原料米は全量福島県産で、一部の美山錦は町内で契約栽培する。そんな賢征さんの夢は、酒蔵の町化だ。倉庫を改装した「Kuranoba」で子供たちが楽しめるイベントを実施し、全長30mの壁画も製作中。その前に公園も造る。「将来は醸造場もガラス張りにし、酒造りが気軽に眺められるように」と夢が膨らむ。酒蔵は酒だけにあらず、己の一歩をこの町に託す。

新日本酒紀行「一歩己」一歩己 純米原酒
●豊国酒造・福島県石川郡古殿町竹貫114●代表銘柄:一歩己、東豊国●醸造責任者:矢内賢征●主要な米の品種:美山錦、夢の香
新日本酒紀行「一歩己」壁画の前は公園に Photo by Yohko Yamamoto
新日本酒紀行「一歩己」町内の美山錦の圃場 Photo by Yohko Yamamoto