米金利・ドル「ピークアウト」で始まる国際資金分散、日本株も有力な受け皿にPhoto:PIXTA

米FRB利上げは最終段階に
ドル高や国際資金に変化

 米FRB(連邦準備制度理事会)は7月25・26日のFOMC(連邦市場公開委員会)で政策金利の0.25%引き上げを決めた。

 前回6月FOMCでは利上げはいったん停止したものの、雇用や賃金上昇が堅調でインフレ率の減速も穏やかなことから、小幅利上げでインフレ抑制と景気の軟着陸を目指すものだ。

 パウエル議長は会見で、6月時点でFOMCメンバーの多数が想定した「(今回も含めた)年内2回の利上げ」の判断は変わっていないと述べ、いずれにせよFRBの利上げは最終段階に近づいている。

 インフレ急伸に対応するため、FRBが2022年3月以降、大幅な利上げ行う中、米国債券やドル建てMMFへの資金流入が増加、ドルは22年10月にかけて、実質為替で見ればボルカー議長の下でFRBが強力な引き締めを行った1980年代前半に近い水準にまで上昇した。

 だが利上げ局面の終わりが近い中で、ドル高や国際的な資金の流れも変わる気配だ。

 米国に流入してきた資金の分散が始まると見込まれ、筆者の予想では、分散先は日本を含めて3つが考えられる。