サウナの入り方に戸惑う初心者から、サウナ慣れしてととのいにくくなってきた熟練サウナーまで! それぞれに合わせた「究極にととのう」ための入り方を、自らもサウナーの医師が解説した書籍「医者が教える 究極にととのう サウナ大全」が発売に!日常のパフォーマンスをあげ、美と健康をレベルアップする「最高のサウナの入り方」を、世界各国のエビデンスを元に教えます。この連載では本書より、一部を抜粋してご紹介します。
自律神経は、時には思いもかけないような反応をする
自律神経は環境に対応して、発汗や心拍など様々な反応をコントロールしていますが、時には思いもかけないような反応をすることがあります。
その一つが、「皮膚を圧迫すると汗が出なくなる」です。
本書では、サウナ内での「マッサウジ」もおすすめしていますが、あちこち強くぐりぐりするのはNGです。なんと、汗が出なくなるのです。衝撃的な研究があります。
体を横にして寝ると、下になった半身からの汗が減り、上になった側からの汗が増えるという現象が1930年代に報告されました。
そして、これをもとに発見されたのが「皮膚圧発汗反射」です。
「○○を圧迫したら△△からは汗が出なくなるけど、□□から汗が出た」というようなことが調べられていったのです。
それによって、以下のことがわかりました。
・皮膚を圧迫するほど汗が出なくなる
・皮膚を強く押すほど、圧迫面積が広いほど、発汗抑制効果は強くなる
・両側胸部を圧迫すると、上半身の発汗が両側とも低下して下半身の発汗が増す
ですから、くれぐれも、サウナ室の中で、グリグリと強くあちこちを圧迫するようなマッサージをしてはいけません。
*本記事は、「医者が教える 究極にととのうサウナ大全」から抜粋・編集したものです。