格付け会社フィッチ・レーティングスが米国債の格付けを引き下げたタイミングを、バイデン政権関係者は「奇妙だ」と表現した。  だが、フィッチの動きは警鐘となり、2023年を極めて重要な年として振り返ることになるかもしれない。数十年にわたる米政府の機能不全により、想像を絶する財政危機の起きるリスクが生じており、米連邦準備制度理事会(FRB)のインフレとの戦いが、そのリスクを増幅させている。結果として、そのような嵐から身を守る最善の投資先が現在、異例なほど魅力的にもなっている。  過去を振り返ると、超安全とされる短期国債は投資先として利益が薄かった。