ただ、口で言うほど簡単なことではありません。すでに存在するものを、ただ漠然と見ているだけでは、ピンとこないものです。
そこでどうするか? 「問題意識を持って見る」ようにするのです。
関係者にとって、ワクチンを輸送する際の問題点は主に2つありました。
1、コストを抑えたい。
2、安全・確実に届けたい。
この2つの問題を解決することが、アイデア実現の「最大のテーマ」です。この問題意識を持つことによって、関係者の「ものの見方、考え方」はガラッと変わりました。
そして――。普段、何気なく眺めていたはずの「ラクダ」と「冷蔵庫」が、ある日突然、特別な存在として目の前に浮かび上がってきたわけです。
アイデアのヒントは、つねに「現場」にあふれています。
アイデアのヒントは、つねに「問題意識の備わった視点」から見つかります。
今、あなたの職場で発生している問題はなんでしょうか?
今まで、見過ごされてきた問題はありませんか?
まずは、それをじっくり観察することから始めてみてください。
ただ、漠然とものを見るのではなく、自分なりの「問題意識を持って見る」――。
それだけで、アイデアの糸口となるヒントがどんどん見つかるようになります。