もう一つの具体例

 もう一つ具体例を紹介しましょう。xが偶数であることは、xが50の倍数であることの必要条件です。なぜなら、50の倍数になるためにはまず「偶数」という条件を満たす必要があるからです。

図

 一方、xが100の倍数であることは、xが50の倍数であることの十分条件です。なぜなら、100の倍数でさえあれば、絶対に50の倍数であることが確定するからです。

図

 なお、どちらが必要条件でどちらが十分条件かを覚えるのは難しいですが、別の条件(例:国会議員である)を満たすために

•「絶対必要な条件」は必要条件
•「これさえあれば十分な条件」は十分条件

 といった感じで、日本語的に覚えてしまうのが良いでしょう。