子どもから大人まで数学を苦手とする人は非常に多いのではないでしょうか。ましてや高校数学ともなるとほとんどの人が挫折してしまった経験を持っているでしょう。しかし、高校数学の基礎は丁寧に学べば特別難しいものではなく、同時に得た知識は私たちの生活にも大きく役立ちます。そんな高校数学の超入門書として書かれたのが『【フルカラー図解】高校数学の基礎が150分でわかる本』です。本記事でははじめての人から大人の学び直しまで1人で高校数学が学べる本として発刊された本書より内容の一部を抜粋してお届けします。

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パターンを数えてみよう

 早速ですが、問題を解いてみましょう。ある部活には、佐藤、田中、渡辺、山本の4人が所属しています。

 この中の1人が部長、1人が副部長になるとき、部長と副部長の組み合わせとしては、一体何通りのパターンが考えられるのでしょうか。(ただし兼任はできないものとします)

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 答えは12通りです。部長と副部長の組み合わせとしては、下図の12通りのパターンが考えられます。

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樹形図とは

 それでは、一体どうすれば12通りを抜かりなく正確に数えることができるのでしょうか。最も簡単な方法は、可能性のあるパターンを木の枝のように伸ばした樹形図をかくことです。※1

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※1:数学の世界で樹形図をかくときは、根とそれにつながっている線を省略して書くことが多いですが、ここでは見やすさのため、根を付けています。

 樹形図は、次のようにしてかくことができます。最初に部長の選択肢をかき、その後に副部長の選択肢を枝分かれさせるのがポイントです。