正解は4

解説 一見すると①~④まですべてが株価が上昇する要因のように思えるかもしれません。

しかし、株価の変動は、あくまで目の前の「売り」と「買い」のバランス、別のいい方をすると、需要と供給のバランスによって決まります。

売られている株より買われている株のほうが多ければ株価は上昇し、逆に買われている株より売られている株のほうが多ければ株価は下落します。

株価が上がる本質的理由

もちろん、すべての選択肢が、株価が上昇するきっかけにはなり得ます。ただし、①~③の場合、逆に株価が下がってしまうケースもよくみられるのです。

なぜなら、前の設問のとおり、どれだけ好業績を発表しても、それが市場の想定(期待)を上まわることができなければ、株は売られて下がってしまうからです。

業績の上方修正の発表で株価が上がることがあるのは、あくまで「上方修正が発表されたことによって、その会社の株を買おうとする人が増えた」からです。

株の常識に反する値動き

日本の株式市場では、基本的に100株単位で売買されますが、株式分割をすると、そのぶん最低購入単価が下がるので、一般の個人投資家も買いやすくなります。

そのため、株式分割をすると、「その会社の株を新たに買う投資家が増えるだろう」という期待から、株価が上昇するといわれます。

しかし、近年の相場では、株式分割の発表直後には株価がやや上向くものの、その後、実際に株式分割が実施されるタイミングでは、逆に下がるといった現象がよくみられます。

ポイント 株を買う人のほうが多ければ株価は上がり、株を売る人のほうが多ければ株価は下がる

※本稿は『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円 【1問1答】株ドリル』(ダイヤモンド社)から一部を抜粋・編集したものです。