頑張っているのに成果が出ない。どうすればいいのか、途方にくれる人も少なくないだろう。そんな人たちに話題となっているのが、『1位思考──後発でも圧倒的速さで成長できるシンプルな習慣』。「ビジネスリーダー1万人が選ぶベストビジネス書 TOPPOINT大賞2023上半期ベスト10冊」に選抜された本だ。創業9年目で売上300億円にしたアンカー・ジャパンCEOの猿渡歩氏、初の著書でもある。猿渡氏は「適度にサボると生産性は上がる」という。コンサル→ファンド→27歳アンカー・ジャパン入社→33歳アンカーグループ最年少役員→34歳アンカー・ジャパンCEOになった著者が、参入したほぼ全製品カテゴリーでオンラインシェア1位になった秘密は、シンプルな6つの習慣にあった。本書の一部を抜粋しながら急成長の秘密を明らかにしていこう。
サボることで得られる大切なもの
仕事の生産性を上げるには実はサボったほうがいい。
こう書くと、本書第5章とトーンが逆のように感じられる人もいるかもしれない。
だが、実はこのサボることが、「1位思考」を実践するうえで見落としがちな極めて重要なのだ。
たとえば、ときどきジムで運動したり、カフェでコーヒーを飲んだり、散歩をしたりすると気分よく働ける。
リラックスするとアイデアも浮かぶ。
適度にサボることで生産性は上がる。
長時間、デスクに向かい続ける人が常に成果を上げられるわけではない。
本書で詳説したように、私は大学受験に失敗した。
とにかく長時間勉強すればよいと思っていた。
勉強時間だけなら合格者平均より多かったと思う。
成果が出る人、成果が出ない人の差
しかし、「自分はなぜ勉強するのか」「大学に行って何をしたいのか」など、勉強の目的をあまり考えていなかった。
加えて「何からどう勉強すれば合格に近づけるか」といった仮説を立てることもせず、勉強法も改善できていなかった。
長時間ダラダラ勉強しているわりに、合格したいという想いが弱いのだから、結果が出ないのは当たり前だった。
本書で触れた「成果の公式」でいえば、私にはミッション×バリューの部分がなく、質が低いまま、時間をかけて量をこなし全力疾走していたのである。
【成果の公式】
成果=「インプット×思考回数×試行回数÷時間」×「ミッション×バリュー」
(本稿は『1位思考』の一部を抜粋・編集したものです)