サウナの入り方に戸惑う初心者から、サウナ慣れしてととのいにくくなってきた熟練サウナーまで! それぞれに合わせた「究極にととのう」ための入り方を、自らもサウナーの医師が解説した書籍「医者が教える 究極にととのう サウナ大全」が発売に!日常のパフォーマンスをあげ、美と健康をレベルアップする「最高のサウナの入り方」を、世界各国のエビデンスを元に教えます。この連載では本書より、一部を抜粋してご紹介します。

【サウナの科学】「ととのう」時、脳はどう変化している?サウナ後の脳に現れた変化。「医者が教える究極にととのうサウナ大全」より

スチームサウナの片隅にある「塩」の効果

 以前、こちらの連載で、「ととのう」という感覚は極限状態になることで体がバグるのだというお話をしました。つまり、副交感神経優位になっているのに、まだ血中にはアドレナリンが残っている。だから、リラックスしているけど、眠いわけではなく、意識は清明に晴れているという感覚になります。

 では、脳はととのうとどうなるのでしょうか?

サウナに入る前と後の脳について、30名を対象に、MEG(200以上のセンサーを用いて脳内にわずかに生じる磁場変化を捉える高性能な機器)を使って測定を行いました。
すると、サウナに入った後は右頭頂葉の一部にβ波が増加することがわかりました。これは、感覚を司る領域が活動していることを表します。
つまり、サウナに入ると、アイディアが浮かびやすい状態になるということです。

 また、本来リラックスしている状態のときは、α波が増えてβ波は減ります(入浴後はそうなります)。ところが、今回の研究ではβ波が増加していました。これは、入浴とサウナでは脳が受ける影響は異なるという証でもあります。

さらに、サウナ前に出ていた異常なα波が減少していることもわかりました。

つまり、サウナに入ると超絶リラックス状態になって、集中力が上がるということが、脳の変化からもわかります。

*本記事は、「医者が教える 究極にととのうサウナ大全」から抜粋・編集したものです。