テスラ モデル3画像はイメージです Photo:PIXTA

自動運転技術をめぐる競争は、ある日を境に一気に「テスラの圧勝」になるかもしれません。実際にテスラを所有する経済評論家である筆者は、その運転支援システムの性能を高く評価しています。しかし、「次はトヨタ」と乗り換えを宣言。技術的優位性を認めながらも、なぜテスラを手放す決断をしたのでしょうか?その背景には、自動運転の未来を左右する根深い問題がありました。(百年コンサルティングチーフエコノミスト 鈴木貴博)

テスラの自動運転技術はすごい?
見解が真っ二つに分かれるワケ

 テスラが日本国内でフルセルフドライビング車の技術テスト走行を開始しました。これは正確には「監視義務付き運転支援システム」で、テスラ社員のドライバーが常時監視することを前提に日本での実証実験を行うものです。

 実は専門家の間ではテスラの自動運転技術は進んでいるという評価と、まだこれからという一見正反対の評価があります。このあたりの実情について記事にまとめてみたいと思います。

テスラの業績推移

 私は経済評論家としてこの分野に関心を持っていて、私生活でもなるべく先進的な車に乗るように心がけています。2年前まではスバルとトヨタを所有していて、現在ではテスラとBYDに乗っています。

 それでこの4社の運転支援システムを使ってみたユーザーとしての感想から話をしますと、テスラが飛びぬけて運転がうまいと感じました。