
好きなインフルエンサーが紹介していたから――そんな理由で、つい商品を買ってしまったことはないだろうか。その「おすすめ」、巧妙な広告戦略かもしれない。行動履歴の分析によって丸裸にされた私たちは、気づかないうちに買わされる仕組みの中に組み込まれていた。※本稿は、ピョートル・フェリクス・グジバチ『DIGITAL STANCE スマホに支配されない生き方 テクノロジーとの「健全な距離感」を見つける』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を抜粋・編集したものです。
スマホを使うたびあなたの
趣味趣向が吸い上げられる
わたしたちは毎日のようにスマホを使い、意識するしないにかかわらず、さまざまな意思決定をし、行動に移しています。
どんなサイトを訪れ、どんな言葉を検索し、どのアプリを利用しているのか。どんなコンテンツに興味を持ち、どんな商品を閲覧し、実際に何を購入しているのか……スマホにはこうした個人データがすべて記録され、知らず知らずのうちにテック企業に送られているのです。
わたしたちが動画やニュース記事をチェックしたり、SNSを見たりしていると、いつだって「自分」に最適化されたコンテンツが届きます。
「そういえばこれ、気になっていた!」「なんて自分好みの音楽をサジェスト(提案)してくれるんだ!」と、自分が好きなものを自分自身よりも的確に提案してくれることだってあるはずです。
たまに興味のないコンテンツがあったとしても、ミュートしたりブロックしたりすれば、どんどん精度が高まります。YouTubeの「関連動画」から自分の好きなYouTuberやアーティストを見つけることができた人も多いでしょう。