最近のある日の午後、韓国の工場ではロボットが防弾板を組み立て、数十門のりゅう弾砲に、作業員がドリルで鋼鉄部品を取り付けていた。重量が47トンあるこの兵器は、ポーランドに輸出するものだという。韓国南部の沿岸都市、昌原(チャンウォン)市にあるこの工場の外では、エストニア向けの自走りゅう弾砲が無限軌道の音を響かせながら試験場を走っていた。K9 155ミリ自走りゅう弾砲は、韓国が武器輸出国として意外な台頭を果たす立役者となっている。韓国航空機部品メーカーのハンファエアロスペースが製造し、同国製兵器の中で最大の売れ筋だ。ロシアによるウクライナ侵攻が過酷な地上戦に発展したことで、りゅう弾砲などの韓国製兵器に対する需要が急増した。