米連邦準備制度理事会(FRB)当局者は、深刻すぎる景気減速を招くことなくインフレを抑制しようとしており、さながら綱渡りのようだ。大したことではない、と思う人もいるかもしれない。だが、もし長期にわたって政府機能が停止すれば、FRBは目隠しをして綱渡りすることになるかもしれない。もし議会がつなぎ予算を可決しなければ、10月1日から一部の政府機関が閉鎖され、賃金や雇用、インフレ、生産に関する経済指標の発表が遅れる可能性がある。経済がこれまでの利上げにどう反応しているか、またインフレ対策は十分かを判断するため、FRB当局者はこれらの指標を注視している。今月の連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利を22年ぶりの高水準に据え置いたが、経済が想定通りに推移した場合、年内にあと1回利上げするとの見通しが優勢だった。