人気動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」は過去3年間にわたり米国の議員らに対し、親会社である中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)から独立した形で米事業を展開できるとの説得を試みてきた。だが、最近の人事異動を受け、同社の一部従業員はこれについて疑問の声を上げている。バイトダンスは今年に入り相次いで幹部がTikTokへ異動、もうけが大きい事業のトップに就任している。北京にあるバイトダンス本社から米国へ移ったケースもあるという。これらの幹部はTikTokの広告事業や人事のほか、収益化に関する事業を指揮する立場に就いており、北京からチームごと移った例もある。事情に詳しいTikTokの従業員や元従業員らによれば、米国内の従業員らは社内でこうした異動に懸念を示しており、上級の管理職に不満を漏らしている。中にはバイトダンスがTikTokに対し、公表している以上の影響力を持っていることが示されたと懸念する従業員もいる。