暗号資産(仮想通貨)交換業者のFTXが経営破綻した後、暗号資産の世界は最大手の取引所バイナンスのものになったとみられていた。それから1年もたたずに、今度はバイナンスが苦境に立たされている。米国当局による捜査の脅威にさらされ、バイナンスの帝国は揺らいでいる。過去3カ月ほどで10人以上の上級幹部が退職。コストを削減し事業の落ち込みに備えるため、今年少なくとも1500人の従業員を解雇した。バイナンスは依然として暗号資産で大きな存在感を示しているが、その支配力は弱まりつつある。バイナンスは現在、暗号通貨の直接売買取引のうち約半分を扱っており、年初の約70%から減少している(暗号資産データ会社のカイコによる)。
暗号資産最大手バイナンス、崩壊の過程に
「全ての戦いは、やるかやられるかの状況」と共同創業者の何一氏は書いた
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