ほとんどの実業家はその生涯において国際問題を引き起こすことはない。イーロン・マスク氏は今月、2度にわたり国際問題を引き起こした。まず、ウクライナの怒りを買った。米作家ウォルター・アイザックソン氏が発表したマスク氏の伝記で、同氏がウクライナによるロシア海軍に対する攻撃を阻止するため、自身の衛星通信サービス「スターリンク」のクリミア半島での利用を拒否したことが明らかになった。その数日後には、中国は台湾のことを、米国にとってのハワイ州と同じような存在とみなしているとマスク氏が発言。台湾が厳しく非難した。台湾外交部(外務省)は、同氏が運営するソーシャルメディアX(旧ツイッター)に、「台湾は中華人民共和国の一部ではないし、決して売り物ではない!」と投稿した。
マスク氏が左右する国家の命運
マスク氏は主要技術を支配することで国際舞台で独立して行動できるようになったが、中国は例外だ
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