もしあなたが急ぎ足で通りかかったら、それは他の高校生のサッカーの試合と同じに見えたことだろう。どんよりした火曜の午後、全米各地で何千も行われている高校サッカーの試合の一つだと。準備運動をしながら試合開始を待つ両チームの選手。観客席からは大勢の生徒や保護者の騒々しい声。秋の訪れを思わせる一陣の冷たい風が吹き抜ける。だがアイビーリーグの大学街にある公立学校プリンストン・ハイスクールで行われているのは普通の試合ではなかった。さらに近づくと、主催者側のタイガースが「#IStandWithEvan(エバンと共に)」と書かれたウォームアップ用Tシャツに身を包んでいるのが分かるだろう。これはエバン・ゲルシコビッチという2010年卒の敬愛される先輩への賛辞の印だ。彼はウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の記者で、現在ロシアの刑務所に収容されている。事実を記録するという自身の仕事をしていただけにもかかわらず、拘束期間は9月29日で半年に及ぶ。
WSJ拘束記者に捧げる試合、ゴールは一つ
エバン・ゲルシコビッチ記者の母校のサッカーチームがプレーで支援
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