米アマゾン・ドット・コムは「プロジェクト・ネッシー」というコードネームのアルゴリズムを利用し、競合他社が追随する形でどれだけ価格をつり上げられるかを試していた。米連邦取引委員会(FTC)は反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで同社を提訴しており、訴状の黒塗り部分の内容から明らかになった。訴状の内容を知る複数の関係者によると、このアルゴリズムはアマゾンがあらゆるカテゴリーの商品で利益を拡大するのに寄与したほか、業界における同社の地位を利用して、競合他社も値上げに追随するよう仕向け、消費者により高い価格を請求するよう誘導していた。競合他社が価格をアマゾンの水準まで引き上げなかった場合、アルゴリズムは自動的に通常価格に戻していた。このアルゴリズムは現在は使われていない。