新型コロナウイルス流行期に一戸建て住宅に殺到していたウォール街の資金が細っている。一般の住宅購入者は競争がいくぶん緩和されたことを喜ぶかもしれないが、だからといって進んで余分に払おうとしているわけではない。米国の一戸建て物件は、金利が上昇し始めた2022年3月以降に値上がりした唯一の不動産だ。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ開始後の数カ月間は一時的に価格が下落したものの、その後は再び上昇。S&Pコアロジック・ケース・シラー全米住宅価格指数によると、住宅価格は7月に過去最高を記録した。不動産調査会社グリーン・ストリートによると、商業用不動産の価格は22年3月以降16%下落。オフィスやショッピングモールもそれぞれ圧力に直面しているが、集合住宅も昨年付けたピークから20%余り値下がりしている。
米住宅は割高、手を引くウォール街
一戸建て住宅価格は7月に過去最高を記録
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