中国は2年前、石炭火力発電所の国外での新設はしないと約束し、世界の気候変動活動家から喝采を浴びた。しかし、一部のプロジェクトの実施を決めたことで、世界最大の二酸化炭素(CO2)排出国が約束をほごにするのではないかとの疑念が生じている。中国とパキスタンは今年、長らく休眠状態にあったグワダルでの石炭火力発電所建設計画を復活させた。グワダルは中国が開発を目指す経済回廊の中心に位置するパキスタン南西部の港湾都市だ。中国はインドネシアでも石炭火力発電所の新設計画を進めている。インドネシア政府は、電気自動車(EV)バッテリーの材料となるニッケルを処理するためのエネルギーの供給に、それらの発電所を必要としている。
中国の気候変動公約に疑問符 国外で石炭火力を増設
開発途上国で一部計画が復活、全て稼働なら一国並みの排出量に
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