男性は、具体的なデータと答えを求める傾向にあるのですね。これが女性の患者さん相手であれば、当院の方針など概念的な話から説明していくこともありますが、男性相手の場合、できるだけ早く答えにたどり着くことが求められます。
美容は継続が大事ですが、そもそも男性はまだ、美容を習慣化するところまでいっていない人がほとんどでしょう。
そんな状況で新しく何かを頻繁にやらなくてはいけないとなると、かなりの難易度が上がります。が、今の生活のなかに自然に組み込むことができれば、続けることは難しくありません。
たとえば「半年に1回、美容クリニックにイボを取りにいく」でもいいのです。これなら費用はかかりますが、自分で何かをする必要すらありません。実際、私のクリニックには年に2回、盆と正月と決めて定期的に来院される方もいらっしゃいます。
『だから夫は35歳で嫌われる メンズスキンケアのススメ』（光文社）西嶌暁生 著
理想をいえば、肌サイクルなどを考慮して3カ月に一度、来院いただくのがベストではありますが、何より「継続する」ことが大事ですから、自分のペースに合わせるのがいちばんです。
今は特に悩みがないから美容クリニックに行ってはいけない、ということもありません。私はよく「歯医者さんの3カ月健診と同じと考えてください」とお話ししますが、たとえ今は目立った症状がなくても『将来の投資』として美容医療を受けてほしいのです。
例として「IPL（Intense Pulsed Light）」という治療法は、シミだけでなく顔全体に照射します。現在はシミがない部分にも当てるので、将来にわたって健康的な肌をキープする手助けになります。
今ある症状を改善するとともに、将来の症状を防ぐ。これは長期的に見れば、非常に合理的でコストパフォーマンスのよい投資だといえますよね。
