「あれ? いま何しようとしてたんだっけ?」「ほら、あの人、名前なんていうんだっけ?」「昨日の晩ごはん、何食べんたんだっけ?」……若い頃は気にならなかったのに、いつの頃からか、もの忘れが激しくなってきた。「ちょっと忘れた」というレベルではなく、「しょっちゅう忘れてしまう」「名前が出てこない」のが、もう当たり前。それもこれも「年をとったせいだ」と思うかもしれない。けれど、ちょっと待った! それは、まったくの勘違いかもしれないのです。
そこで参考にしたいのが、認知症患者と向き合ってきた医師・松原英多氏の著書『91歳の現役医師がやっている 一生ボケない習慣』(ダイヤモンド社)だ。本書は、若い人はもちろん高齢者でも、「これならできそう」「続けられそう」と思えて、何歳からでも脳が若返る秘訣を明かした1冊。本稿では、本書より一部を抜粋・編集し、脳の衰えを感じている人が陥りがちな勘違いと長生きしても脳が老けない方法を解き明かす。
ダイエットのコツは「急がば回れ」
ダイエットしようとする際は、「焦らないこと」が大事です。
「急いては事を仕損じる」とはよくいったもので、ダイエットも「急がば回れ」でいきましょう。
ダイエットの落とし穴
やせたいと思っている人は、「できるだけ早くやせたい」と焦りがちです。また、ダイエットをするときは、最初ほどモチベーションが高いものでもあります。
そのため、ダイエットに臨む人の多くは、「これから1ヵ月間で10kgやせるぞ!」などといったムチャな計画を立てがちです。これが大きな落とし穴なのです。
運動でやせるのは大変……
ダイエットは、食事からとるカロリーを制限するか、運動でカロリーを燃やすのが基本です。ただし、運動でやせるのは、大変です。
三日坊主にも陥りやすいので、短期間に体重を落とそうとする場合、多くは食事の摂取カロリーを制限しようとします。
カロリー制限は効果的でやせやすいのですが、運動をサボっていると、カロリーの不足分を補うために、筋肉のたんぱく質が分解されて消費されてしまいます。
ダイエットが失敗する典型例
そうやって筋肉が減ってしまうと「基礎代謝」が落ちます。
基礎代謝は、じっとしているときでも使われている基礎的なエネルギー代謝のことで、1日に消費するカロリーの約6割を占めています。
筋肉が減って基礎代謝が下がると、ダイエットをやめて食事量をもとに戻した途端、カロリーが消費しにくくなってリバウンドが起こります。
これが、よくあるダイエットの失敗例なのです。
※本稿は、『91歳の現役医師がやっている 一生ボケない習慣』より一部を抜粋・編集したものです。