「あれ? いま何しようとしてたんだっけ?」「ほら、あの人、名前なんていうんだっけ?」「昨日の晩ごはん、何食べんたんだっけ?」……若い頃は気にならなかったのに、いつの頃からか、もの忘れが激しくなってきた。「ちょっと忘れた」というレベルではなく、「しょっちゅう忘れてしまう」「名前が出てこない」のが、もう当たり前。それもこれも「年をとったせいだ」と思うかもしれない。けれど、ちょっと待った! それは、まったくの勘違いかもしれないのです。
そこで参考にしたいのが、認知症患者と向き合ってきた医師・松原英多氏の著書『91歳の現役医師がやっている 一生ボケない習慣』(ダイヤモンド社)だ。本書は、若い人はもちろん高齢者でも、「これならできそう」「続けられそう」と思えて、何歳からでも脳が若返る秘訣を明かした1冊。本稿では、本書より一部を抜粋・編集し、脳の衰えを感じている人が陥りがちな勘違いと長生きしても脳が老けない方法を解き明かす。

【91歳の医師が明かす】1日の適切な塩分摂取量は「小さじ」何杯分か知っていますか?Photo: Adobe Stock

塩分をとりすぎると
血圧が高まるワケ

塩分(塩化ナトリウム)をとりすぎると、血圧が高くなる1つの理由は、塩分と「交感神経」との関わりです。

塩分中の過剰なナトリウムは、交感神経を緊張させます。交感神経が緊張すると、血管が縮むので、血圧は高くなりやすいのです。

1日の適切な塩分摂取量は
「小さじ」何杯分?

1日の適切な塩分摂取量の基準は、いろいろとあります。

たとえば日本高血圧学会では、高血圧を防ぐために、1日の塩分摂取量を6.0g未満にするように推奨しています。

6.0gの塩分とは、どのくらいだと思いますか? なんと小さじ1杯分です。

小さじ1杯でも
最低必要量の4倍

少ないように思うかもしれませんが、ヒトが1日に最低限必要な塩分は1.5gといわれています。

大切な塩分を排出しないしくみがあるため、本来はごく少量でまかなえるのです。

たった小さじ1杯分の6.0gでも、最低限必要な量の4倍というわけです。

※本稿は、『91歳の現役医師がやっている 一生ボケない習慣』より一部を抜粋・編集したものです。