米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを続ける中、個人消費がこれほど底堅いのはなぜだろうか。それには重要かつ過小評価されている理由がある。消費者の高齢化だ。米国勢調査局によると、米国の人口に65歳以上が占める割合は8月に17.7%となった。1920年以降で最大となり、2010年の13%から急上昇している。シニア層は単に数が多いだけではない。財務状況は比較的健全で、住宅購入などでの借り入れの必要性が低く、他の世代よりも解雇リスクが低い。そのため、シニア層の消費力は侮れなくなっている。米労働省が9月に発表した消費者支出調査によると、2022年の支出に65歳以上が占めた割合は22%で、1972年の統計開始以降で最大となった。2010年は15%に過ぎなかった。
米経済の秘密兵器、お金に余裕あるシニア層
65歳以上の米国人は消費全体に占める割合が過去最高になり、金利上昇の影響も受けにくい
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