イスラエルは20年にわたり、イスラム組織ハマスの軍事部門トップ、ムハンマド・デイフ氏の暗殺を何度も試みてきた。攻撃で重傷を負わせ、妻と赤ん坊だった息子を殺害した。デイフ氏は7日、イスラエルに対するパレスチナの攻撃としては最大規模の報復に出た。デイフ氏率いるエゼディン・アル・カッサム旅団による攻撃の残虐さはイスラエル人にも衝撃を与えた。音楽祭の観衆を無差別に襲い、パレスチナ自治区ガザとの境界付近の地域住民を皆殺しにし、子供や老人を連れ去った。今回の襲撃は、カッサムがデイフ氏の下でいかに反乱民兵組織から有能な戦闘部隊に変貌したかを示している。ガザ地区への地上侵攻を検討しているイスラエル軍にとって、手ごわい相手になる可能性がある。カッサムは、イスラエル軍が事前の警告なしに市民を攻撃すれば人質を処刑すると威嚇。反撃を狙うイスラエルは人道上のジレンマに直面している。