ガザ地区のパレスチナ人と外国人たちは、電力や食料、燃料、水がなくなりつつある中、予想されるイスラエルの地上侵攻を前に安全な場所に避難しようとしているが、逃げ場はどこにもないと気付き始めている。エジプトに対しては、同地区との国境にある検問所を開放するよう求める国際圧力が強まっている。今後集団脱出が見込まれるガザ地区の住民200万人を受け入れるためだ。エジプト政府は長年にわたって国境措置の緩和に抵抗してきた。同国は武装勢力が民間人に混じって入り込み、安全保障上の問題を引き起こす事態を警戒するとともに、ガザ住民の集団脱出はパレスチナの領土保全を脅かしかねないと主張している。イスラエル軍は12日、ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスの打倒を目指すと表明した。これはハマスが先週末のイスラエルに対する攻撃で1300人余りのイスラエル人を殺害したことに対応するものだ。犠牲者の多くは民間人だった。イスラエル当局はガザ地区全域の住民に対し、自宅から出て避難するよう警告するとともに、同地区への食料、燃料、水の供給を停止している。
ガザのパレスチナ人に逃げ場なし、迫る人道危機
イスラエルの地上侵攻は不可避か、ガザ200万人の多くは地区外に出られず
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