マツダは2030年に向けて販売する自動車の電動化を進め、EV比率を増やしていくという経営戦略を明らかにしている。今後e-SKYACTIV R-EVは電動化の中枢を担い、今回のMX-30だけでなくマツダのスモール群の車両に順次搭載されていくことが予想される。現在、MX-30・e-SKYACTIV R-EVは日本と欧州のみの販売であるが、搭載車種が増えていけば、ロータリーエンジンの人気が高くファンも多い北米やオーストラリアの市場導入もぜひ検討していただきたい。

 今回、マツダがもつ技術、知見を集約し、さらにロータリーエンジンへの誇りを持って8Cを僕らの前に送り出してくれた。この新型ロータリーエンジン8Cに込められたマツダすべての人の想いは、未来のロータリーエンジンの進化への“飽くなき挑戦”に繋がることとなるだろう。

マツダ“新型ロータリーエンジン8C”誕生で夢膨らむ、「スポーツカーへの搭載」はある?フランスにて「最も美しいコンセプトカー」に選出されている『Mazda RX-VISION(2015年発表)』と『Mazda VISION COUPE(2017年発表)』。これらこそ、ぜひ実現してほしい“夢とロマン”の結晶だといえよう

濱口康志/はまぐちやすし。1977年生まれ。ロータリーエンジン専門ショップREAL-TECH(リアルテック)代表 兼 ロータリーエンジン研究家。マツダが誇るロータリーエンジンの過去・現在・未来に関わるメカニズム・技術・歴史について日々研究しており、さまざまな自動車専門誌にも多く寄稿。ストリートからサーキットまであらゆるステージで走るRX-7、RX-8のメンテナンスやチューニングを数多く行ってきた経験と知識で、ロータリーエンジンのさらなる性能向上の可能性を追求している。ロータリーパーツやグッズ、書籍のコレクターでもある。

(CAR and DRIVER編集部 報告/濱口康志 写真/原田 淳+MAZDA)

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