トヨタ「MIRAI」が外部給電する様子トヨタ「MIRAI」が外部給電する様子。2022年7月、宮城県スポーツランド菅生にて Photo by Kenji Momota

一時は「究極のエコカー」ともてはやされた燃料電池車(FCV)だが、最近は新型電気自動車(EV)の発売が相次ぐ中、その存在感が薄れている印象がある。課題は、燃料電池車に対する供給側と消費者との「意識のギャップ」の解消だ。(ジャーナリスト 桃田健史)

レース場に燃料電池車
広い世代に対して訴求を行う

「燃料電池車は今後、どうなっていくのだろうか?」という疑問を持っている人が少なくないと思う。

 筆者は1990年代から、日米欧、そして中国で燃料電池車(FCV)に関して定常的な取材をしてきた。

 2023年に入ってからも、自動車メーカーや水素関連産業に携わる各方面の関係者と意見交換し、「燃料電池車の現在位置」を再確認しているのだが、そこから見えてきたのは、自動車メーカー、水素関連産業事業者、そして国といった、車両やエネルギーの供給サイドと、消費者との間の燃料電池車に対する「意識のギャップ」だった。