エコノミストらは米経済について楽観的な見方を強めている。景気後退(リセッション)は回避され、米連邦準備制度理事会(FRB)は利上げを終了し、インフレは鈍化が続くだろうと考えているのだ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が実業界・学界のエコノミストを対象に四半期ごとに行っている最新の調査では、1年以内に景気後退入りする確率は平均で48%と、7月の調査時点での54%から低下した。50%を下回ったのは2022年半ば以来。同確率の中央値は50%だった。つまり、事実上コイン投げのようなものということだ。楽観的姿勢が強まった背景にあるのは、持続的なインフレ低下、FRBの利上げ終了、予想以上に堅調な労働市場・経済成長という三つの要因だ。