メモリー半導体メーカーの苦しい1年はようやく終わった。人工知能(AI)で再び波に乗れるだろう。メモリー半導体は新型コロナウイルス流行下の旺盛な需要が2022年に落ち込み、在庫が積み上がったことで、価格が昨年のピークの半値以下になった。だがようやく緩やかな回復に向かっているようだ。ノムラはメインメモリーに使われるDRAMと、ストレージに使われるNAND型フラッシュメモリーについて、いずれも10-12月期に価格が10~15%上昇すると予想。半導体メーカーはすでに生産を大幅に縮小している。これは韓国のサムスン電子やSKハイニックスなどのメモリー半導体メーカーにとって朗報だ。サムスンが先週発表した暫定決算によると、7-9月期の営業利益は前年同期比78%減少したものの、前期比では3倍に増加した。伸びの大半はおそらくスマートフォンとディスプレーがけん引したものだが、メモリー事業も赤字幅が縮小した可能性が高い。