コロナ禍で市場環境が激変した13業界について、それぞれ倒産危険度ランキングを作成した。特集『廃業急増!倒産危険度ランキング2021』(全23回)の#22では、機械業界を取り上げる。23社が危険水域に入った。(ダイヤモンド編集部 山本興陽)
パチンコ店減少で、関連メーカー苦境
ランキング23社のうち3社がパチンコ関連
「ホールは安心です」――。
首都圏のあるパチンコ店の入り口には、ホール(店舗)内の換気の良さを強調したこんなポスターが貼ってある。
新型コロナウイルス感染予防のため、避けることを推奨される“3密”のイメージが強いパチンコ店。もともと利用客に喫煙者が多いことから、独自にたばこの煙対策などを行ってきたため、「パチンコ店は換気能力に優れている」と擁護する意見も少なくない。
それでもコロナ禍でホールへの客足は遠のいている。経済産業省の特定サービス産業動態統計調査によれば、2020年度のパチンコ店の売上高は前年度と比べて30.4%減の2.3兆円と大幅に縮小した。
警察庁生活安全局保安課のデータによれば、20年の国内のパチンコ店舗数は9035店で、1995年の1万8244店から半数以下にまで落ち込んだ。
パチンコ店そのものの減少や、コロナ禍での客離れで、ホールと同様に打撃を受けているのが、店舗にパチンコ台を提供するメーカーだ。
ダイヤモンド編集部が作成した機械業界の倒産危険度ランキングで、“危険水域”に入った会社は23社。機械業界の各社の事業内容は多岐にわたるが、23社のうち3社が、苦境のパチンコ関連メーカーだった。ランクインした企業の顔触れを見ていこう。