人工知能(AI)向け半導体大手の米エヌビディアが、中国から受けた数十億ドル(約数千億円)相当の来年分の注文に関し、キャンセルを余儀なくされる可能性が生じている。米政府による新たな輸出規制を受けたもので、中国のIT(情報技術)企業はAI技術に関する重要なリソースを失う可能性もある。事情に詳しい関係者らによれば、エヌビディアは2023年の中国からの受注分に関し、すでにAI向けの最先端チップは納品し終えている。また同社は11月半ばに新たな輸出規制が実施される前に、24年受注分の一部についても納品を見込んでいた。だが米政府はエヌビディア宛て書簡で、中国を含む他国への最先端チップの販売に関し、新たな輸出規制は即時適用されると先週伝えてきたという。