米連邦準備制度理事会(FRB)は1日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を22年ぶりの高水準で据え置いた。ただ、インフレ抑制のため追加利上げの余地は残した。会合後に公表した声明によると、当局者は最近の米経済活動は力強いとの認識を示し、長期金利の上昇が経済活動の重しとなる可能性を強調した。前回の利上げ以降、10年物米国債の利回りは1ポイント近く急上昇しており、今回の金利据え置きは金融市場にとって微妙なタイミングでの判断となった。FRBは直近では7月に政策金利を5.25~5.50%に引き上げた。利上げ見送りは2会合連続で、2022年3月のゼロ金利解除後では最長となる。それ以降、FRBは高インフレを抑え込むため、40年ぶりの急速なペースで利上げを実施してきた。