米国、中国、そしてロシアによる三つどもえの軍拡競争が不安定化しないよう米政府が対応を続ける中、バイデン政権が核軍備管理に関する中国との異例の協議に向け準備を進めている。オバマ政権以来となる中国との核軍備管理に関する協議は6日に実施される予定。米政府当局者らによれば、誤算のリスクを低下させる方法が話し合われる。今回の協議は米ロ間で長年行われてきたように、双方の核戦力を制限するための正式な交渉の開始を告げるものではない。だが米国にとっては、中国政府の核に関する考え方や、同国の野心的な核兵器増強をカウンターパートらから探る機会になる。中国の核保有数は長年にわたり、米ロの数を大幅に下回っているカーネギー国際平和財団のチャオ・トン氏は、「中国指導部は今も米国との長期的な競争に向けて準備を続けている」とした上で、「今回のこの交流が維持され、今後も定期的に行われるようになれば、より実質的な対話の機会が開かれるかもしれない」と述べた。