中国経済の回復に対する懸念が広く浸透し始めた7月、共産党中央政治局の奇妙な言葉遣いがアナリストの関心を呼んだ。景気回復が「波のように」曲折をへて発展する、というものだ。半年近くたった今、その表現はますます的確に感じられる。7-9月期は比較的好調だったが、10月の最初の主要指標二つはどちらもさえなかった。季節的な不調もあるのかもしれないが、それでもようやく回復基調にあるはずの中国経済にとって良い兆候ではない。また、今春の予想外の景気鈍化との懸念すべき類似性もある。中国国家統計局が製造業とサービス業の購買担当者指数(PMI)から算出する総合PMIは10月、業況の拡大・縮小の分かれ目である50をわずかに上回ったものの、今年最低となった。財新とS&Pグローバルが1日発表した製造業PMIは、3カ月ぶりに50を割り込んだ。
中国経済、秋は「波乱含み」
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