パソコン需要が実のところ半導体市場の活力源になっているということは、今の市場がどれほど特異な状況にあるかの証しだ。  パソコン販売は、新型コロナウイルス特需で2年にわたり拡大した後、昨年初めから急減している。今年7-9月期(第3四半期)の販売台数は前年同期比7.6%落ち込んだが、過去5四半期の減少率が2桁で推移していたことから、市場調査会社IDCは実際には顕著に改善していると報告した。IDCは今年の世界のパソコン出荷台数が合計2億5200万台になると予想している。昨年から14%の減少で、同社の集計によれば年間の販売台数としては過去10年以上で最低水準となる。