全米自動車労働組合(UAW)がデトロイトの自動車メーカー各社と暫定合意に達したことは、労組側にとって今年最新の勝利となった。今年は堅調な労働市場で労組が大きく躍進し、ストライキが多発している。UAWの合意に触発された他の労組も契約交渉に積極的な姿勢で臨み、今後さらなるストが実施される可能性がある。ただし、経済が好調を維持することが前提だ。多くのエコノミストが予想するように、経済成長が失速し失業率が上昇すれば、労働者側の勢いは衰え、力のバランスは雇用主側に傾くかもしれない。「景気が後退したり労働市場が再び緩んだりしたら、それが(労組の取り組みに)水を差すだろうか?」。ラトガース大学のスーザン・シャーマン教授(労働問題)はこう語る。「歴史を振り返ればそうなると思われるが、この3年間、過去の歴史はあまり当てにならなかった」
UAW合意が示す労組優位、いつまで?
労働市場が緩めば勢いが失速する恐れ
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