米連邦準備制度理事会(FRB)当局者は追加利上げに乗り気ではないようだ。だが、早期の利下げも想定しておらず、いずれ利下げするにしても、それほど大幅になるとは考えていないようだ。高金利が長期化するとの見通しは投資家を不安にさせ、長期金利が数カ月でこれほど上昇した一因となっている。だがもし、金利を高水準に維持できるというFRBの考えが正しいなら(大きな「もし」だが)、経済は極めて良い状態なのかもしれない。1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の決定はおおむね投資家の予想通りだった。FRBはフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを5.25~5.5%に据え置く一方、将来の利上げの余地を残した。FRB当局者は、景気を抑制するという自分たちの仕事の一部が長期金利上昇によって実質的に達成されると考えており、また、まだ高すぎるとはいえインフレ率がこの1年で落ち着いたことに勇気づけられている。仮にインフレが再び加速しても、追加の引き締めを行う用意がある。