ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、同国の電力と暖房の停止を狙うロシアによるミサイル攻撃に備えるよう国民に呼びかけている。ロシアは戦争の形勢の変化につけ込もうとしている。2度目となる冬の爆撃攻勢の見通しは、ここキーウ(キエフ)の暗くなりつつあるムードに拍車をかけている。ウクライナの夏の反転攻勢は、何千人もの犠牲者を出したにもかかわらず、大きな成果を上げることができなかった。ウクライナ軍の最高司令官は、こう着状態になりつつある恐れがあると述べている。米国からの新たな包括的支援は議会審議が難航している。西側諸国はここ何カ月かでウクライナへの新たな防空システム提供を急いできた。これには先週リトアニアから到着した地対空ミサイル「NASAMS」が含まれる。しかし、ウクライナ当局者の話では、ミサイルや攻撃用ドローンから都市を守るとともに、ロシアの軍用機が前線に近付かないようにしてウクライナ軍を守る必要があるため、防衛手段が広範囲に分散している。