気がきく人の社内&社外マナー
「あなたの靴は、いつも見られている」
以前、オフィスでこんなことがありました。
20名の部下を持つA部長。オフィスに到着すると、デスクの下にいつも置いてあるお気に入りのマイスリッパにはきかえます。彼が歩くと、パタパタと音が響きわたり、その一角だけまるで温泉旅館のよう。周りにいる社員はその音が気になりながらも、我慢をして仕事をしている様子でした。ときには、スリッパをはいたまま、大事なお客様との打ち合わせのために会議室へと足を運ぶこともありました。
また、オフィスを見渡してみると、色とりどりのお洒落なブーツをはいている女性たちが、カツカツと大きな音を立てて社内を歩いています。そんな姿を目にした、新しく日本に赴任してきたばかりの私の上司は、目を丸くして次のように言いました。
「They don’t look like professional.
(彼らはプロフェッショナルに見えない)
We are not the members of circus.
(私たちはサーカスのメンバーではないのだから)」
そのオフィスの様子は、彼にとって、とても奇異なものに移ったようです。